看護を<量>で評価する時代の終焉!〜看護師さん、出番ですよ! ②

今までずっと違和感を覚えていたもの。
今回の診療報酬改正は、看護職の可能性にとって非常に意味深いものになっていると、個人的に感じています。
長く医療業界で仕事をしていて、ずっと違和感と憤りを覚えていたものが、入院基本料です。看護を<質>ではなく<量>で評価する診療報酬=医療のあり方が、看護職を一人ひとりの能力や人格としてではなく、病院に収益をもたらす<量的な符号>に貶めているような印象を与えていているという思いをずっと抱いていました。
<病棟の看護配置=病院の収入源>という時代の終わりの始まり。
これまでの診療報酬の基本は、そこで行われているケアの中身ではなく、10対1だ、7対1だという、病棟に配属された看護師の配置を評価するものだったと思います。今回の診療報酬改正で、まさにケアの中身=実績を評価するものに大きく舵が切られました。看護師の<量>だけ集めれば収入が確保できた時代が終焉を迎えたのです。結果、その資質や実力に関係なく一人でも多くの看護師を、とにかく集めようと各病院が奔走した時代が過去のものになりそうです。
でも、看護だけではなく医療自体、少し変だったんです!
皆さんも少し変だと思っていませんでしたか?
すごく腕のいい医者に手術してもらっても、新米のDr.に手術してもらっても料金が一緒。いえいえ、それどころか、下手なDr.が手術したほうが、オマケまでついて高いものになる…どんな熟練の検査技師が撮影しても、ペーペーが撮影しても料金が一緒。…なんてことのある世界。やっぱりおかしいですよね! うん、絶対おかしかったのです!
前述の看護に関わることも含めて、医療の中で今まで変だったもの、そこに今、決定的な見直しが加えられつつあるのです。
問われるのは一人一人の看護の<質>。
中日新聞LINKEDでは、片思いかもしれないですが、超高齢化社会におけるキーパーソンは看護師であると言い続けています。本当にそう思っています!
キュアからケアへ、治癒からQOLへ、病院から在宅へ。時代のNEEDSは明らかに変わってきました。<病気抱えながら元気に生きていく社会>において、生活者の横にいて、医療・介護に関わるすべての職種をコーディネートできるのは看護師だけです。…のはずです。
そこで問われるのは、医師からも病棟からの呪縛からも解きはなたれた、個性を持った一人一人の看護の<質>。もうすぐそこに、看護師の(インディペンデンスデイ=独立記念日)が近づいているように感じているのは僕だけでしょうか?…看護師さん、出番ですよ!
ぜひ、皆さんの意見を聞かせてください!
画像提供:PIXTA
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NPO法人看護の広場の事務局長を努めています。看護職のみなさんがつながり、これからの超高齢化社会のキーパーソンとして活躍される一助ができればと思い努めていき...