アセスメントとおもてなし。

芸術の秋。看護職のみなさんは、どんな芸術を楽しんでいらっしゃいますか。Platz Nurse編集局の筆者は、先日、マライア・キャリーの来日公演に行ってきました。今回は、その帰り道に出会った、ちょっと素敵なできごとについてご紹介したいと思います。どうぞおつきあいください。
世界の歌姫は健在だった!
最初に、マライア・キャリーの4年ぶりの来日コンサートについて、少しだけご報告します。若い方はあまりなじみがないかもしれませんが、マライア・キャリーは、1990年代〜2000年代に全米No1.ヒットを次々と発表。7オクターブという驚異の音域をもつ、世界の歌姫です。
そんなマライアも、今年48歳。もしかして、歌声も器量も少々衰えているかも…と思って出かけたコンサートでしたが、うれしいほどに予想を裏切ってくれました。歌声は全盛期と変わらない、圧倒的な迫力とのびやかさ。マライア自身の美しさも変わらず、スターのオーラを放っていました。ちなみにアンコール曲は、クリスマスソングの定番、「All I Want For Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)」。場内が盛り上がったことは、言うまでもありません。
遅い夕食をとるために、居酒屋へ。
さてさて、そんな感動のステージを後にし、私と同伴者は満員の電車に乗り込み、自宅の最寄り駅へ。遅めの夕食をとるために、駅近の居酒屋に入りました。「夜遅くまで開いているところはないか」とネットで調べて飛び来んだ、初めてのお店です。
もう遅いせいか、お客さんはまばら。「どうぞどうぞ」と案内された席に腰掛けると、若い女性の店員さんが水とおしぼりを持ってきてくれました。そして開口一番、「もしかして、何かのライブのお帰りですか」と声をかけてきたのです。なるほど、同伴者を見ると、会場で購入したライブグッズであるマフラータオルを首に巻いています。「あ、これでわかったんですか」と聞くと、「それに、バッグの中に、応援グッズらしき団扇が見えたので…」と店員さん。そこから、少しだけコンサートの話に花を咲かせました。
え、BGMがマライアの歌声に…。
ビールで乾杯して、しばらくすると、お店のBGMがストップ。代わりに流れてきたのは、なんとマライアの歌声でした。「え、まさか、それとも偶然?」と、早速、さっきの店員さんに聞いてみると、店のBGMサービスでマライア・キャリーを検索して、流してくれているとのこと。「少しでもライブの余韻に浸っていただきたいと思いまして…」と笑顔で応えてくれました。
そんなわけで、気持ちよく食事はすすみました。ラストオーダーも終わり、そろそろお開き…というとき。「お口直しに、水ようかんをどうぞ」と、店員さんが大きなお皿を持ってきてくださいました。
見ると、そこには、マライアのシンボルである蝶のイラストと手書きのメッセージが…。
「MARIAH CAREY帰りのお二人♡
LIVEの余韻に浸りにまたぜひ来て下さい♡」。
これには驚かされ、そして、感動しました。
店員さんの正体は、看護学生。
このメッセージは、店員さんが自分で書いたとのこと。「学生さんですか」と聞くと、大学生で、しかも、看護学部ということでした。
そういえば、この女性、最初の掴み(客の様子から、ライブ帰りであることをキャッチ)から、ちょっと抜きん出ていました。看護の世界でいえば、アセスメントがばっちり。それに基づいて、オリジナルのおもてなしに結びつけるところも素晴らしかった。
もちろん、閉店間際で余裕があったことやお店のサービス教育の成果もあるでしょうが、このおもてなし術は普通のアルバイト店員さんには、なかなかできないのではないでしょうか。
看護の仕事も広い意味でいえば、接客業。この女性はきっと将来、素敵な看護師さんになるんだろうな、と微笑ましい気持ちになりました。
画像提供:PIXTA(本文イメージ画像)
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