映画・小説『クリスマス・キャロル』〜強欲な老人が「善人」に生まれ変わる朝

牧師さん。女子高生の発言に絶句
はい。みんな、お元気? もう季節はクリスマス・シーズンね。少し前に知り合いの牧師さんとお話したの。彼は50才くらいかな。私立の女子高校で英語の先生もしてるのよ。こんな季節だから、彼は受け持ちのクラスでこう言ったの。「友達同士やウチでパーティーするのもいいけれど、近くの教会へ行ってクリスマス礼拝を経験するのもいいよ」って。そしたら、ある生徒が「えっ!? 先生、教会でもクリスマスやるの?」と発言したんだって。「ミミさん、どう思います?」とガックリしてたわ。ほほ。笑っちゃいけないわね。時代はそこまできたのかと思うわ。でも、本来の意味だけは知っておいてほしいの。世界の常識としてね。
ディケンズの小説がクリスマスを広めた
キリスト教文化圏の国々では12月25日を、イエス・キリストが降誕された日として、教会や家庭でお祝いする習慣があるの。そして恵まれない人たちに奉仕をしたり、日用の糧を提供したりして、キリストの降誕や神様の愛に感謝する、そんな日なのよ。でもね、キリスト教国の多いヨーロッパでも、クリスマスが深く浸透するようになったのは19世紀後半のことなの。
何がきっかけになったかと言うと、英国の作家チャールズ・ディケンズが書いた『クリスマ・キャロル(1843年初版)』が出版され、年を追うごとに広く読まれるようになり、今のようなクリスマスを祝うカタチが出来上がったというワケ。また、ディケンズ自身を世界的に有名な作家に押し上げた作品でもあるの。読書をお奨めしたいところだけれど、忙しいみんなにはDVDがいいかもね。
町中の嫌われ者スクルージ。怖い夢見て、大改心
お話はこうよ。舞台は19世紀半ばのロンドン下町。そこにスクルージという名の、初老の金貸しがいるの。彼は町中の嫌われ者。どうしてかって? それはね、どケチで無慈悲で、お金しか興味がないの。だから友達なんか一人もいないし、温かい思いやりなんか持ったこともない。誰になんと言われようと、どこ吹く風で全然気にしないの。ホントにヤなやつ。そんなスクルージがクリスマス・イブに夢を見るの。ここがこのお話のハイライトね。だから言わないよ。ちょっとだけ核心部分を言うとね、スクルージは彼の「過去」「現在」「未来」の夢を見るの。そして目が覚めると、すっかり改心し、これまでと真逆の「善意の人」に大変身。これまでつらくあたった人たちに….おっとっと。あとは観てのお楽しみよ。
みんなの学校や職場ではどう? クリスマスを祝うの? パーティーとかプレゼント交換とかするのかしら? 楽しく有意義な時間にしてほしいわ。そこに少しだけでも「すべての人が心温まる日になりますように」という思いを持っていただけたら最高よ。じゃ、またね。
代表的映画
クリスマス・キャロル(英国 ミュージカル1970)
監督:ロナルド・ニーム
主演:アルバート・フィニー
Disney’s クリスマス・キャロル 2009
監督:ロバート・ゼメキス
主演:ジム・キャリー
ゲイリー・オールドマン
クリスマス・キャロル(新潮文庫)
著者:ディケンズ
翻訳:村岡 花子
画像提供:PIXTA
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