「自分は成長している? していない?」~ 看護師1年目は悩みの連続!(後編)

前編では、治療を拒んでいる患者さんへ、新人ナースがどう接していったかというお話を紹介しました。今回はその続編です。
当たり前に行っている看護こそ大切。
当時、新人ナースは「私には何もできていない」と思っているようでしたが、わたしは普段当たり前に行っている「話を聴く」という看護こそ、患者さんとの信頼関係を築くために欠かせないことだと感じました。
相手の話にじっくりと耳を傾けるためには、自分自身の時間もエネルギーも必要です。「あなたのことを大切に思っていますよ」という、自分から相手へのメッセージとも言えるのではないでしょうか。その人が話を終えるまで「待つ力」、そして心をこめて「聴く力」も必要です。わたしはそのことを新人ナースにありのまま伝え、自身の経験を肯定的に捉えてもらえるように努めました。
その後の新人ナースは、「傾聴」を一番に心がけ、患者さんとの関わりを大切にしている姿が伺えました。やがて患者さんは、「いつも話を聴いてくれる○○さん」と、新人ナースの名前をあげ、笑顔を見せてくれるまでになったのです。
経験を自分の力として積み上げる。
この体験を通じて、プリセプターのわたし自身も新人ナースから学んだことがあります。「患者さんに寄り添う気持ちがあってこそ、患者さんを理解することができる」ということです。
新人ナースの中には、なかなか成長を実感できない方もいるかと思います。たとえそうであっても、失敗や成功を繰り返しながら着実に成長しているのだとわたしは思います。何気ない看護と思っていることが、患者さんにとっては意味のあること、そして、看護師にとっても意味のあることだと信じています。
「大人の学びの70%以上は、経験によるもの」。看護師としての経験を積むだけでなく、自分の看護を振り返る場を設けられるといいですね。「経験を自分の力として積み上げているのだ」と考えることで、自身の成長を実感し飛躍できるのではないかと思います。
画像提供:PIXTA
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「待つ力」
簡単そうで、実はとても難しいことですよね。
でも、気をつければ誰にでもできるコミュニケーションの秘訣ですね。
業務が忙しいと、なかなか最後まで向き合えずに終わってしまうのですが、患者さんの本音を聴くためには傾聴することがとても大切だと思いました。
働いているとなかなか一人ずつゆっくり傾聴するって難しいよね・・・
ついつい忘れがちです。
新人には言ってるのに、自分は出来てるかな?と改めて考えさせられました。
早期離床、早期退院が推奨される中で、どう看護していくかを、新人と共に考えていきたいですね!