2018/06/02

事業環境の変化と原理原則。

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今の病院に、一番求められているものは?

新年度が始まり、医療業界には激しい変化が起こっています。
地域医療構想と、それを加速させる急性期病院に対するの重症度、医療・看護必要度の厳格適応の波が、否応なく病院に自己変革を求めています。

「救命・延命、治癒、社会復帰」をめざす医療から「病気と共存しながらQOLの維持・向上をめざす医療」へのパラダイムの転換のなかで、あまりにも激しい変化が、病院の生存を脅かしています。多くの病院が、目の前に山積する課題に振り回され、本来めざしてきたもの、めざすべき姿を見失いかけているように思うのは、部外者ゆえの杞憂でしょうか?

本来、目指すべきは<地域完結型医療>であり、<地域包括ケア>の高度化だったはずです。

急性期を志向する病院の<差>がはっきり見えてしまう時代になってきました。

そういった中で、力の強いものが、今後、自己の都合を優先すれば、力の弱いものはその影響をもろに受けざる得ません。現状、それに対する安全装置は働いていません。結果、その先に存在するものは、みんなが望む<地域完結型医療>ではなく、強い病院の<病院完結型医療>ではないでしょうか?

日本にではアメリカ型のIHN※統合ヘルスケアネットワークは、未だ現実感がありません。地域医療連携推進法人も時期尚早。そういったなかで、今、一番求められているものは、力の強い病院の自己抑制と、献身的な地域に対するリーダーシップではないでしょうか?

地域の基幹となる病院には、安易に<病院完結型>への誘惑に駆られるのではなく、必要に応じダウンサイズし、基幹病院にしかできない医療を徹底。地域住民や患者の啓発、連携のルール作り、患者情報の一元化、医師・看護師の共同研修の立案・実施、連携する医療機関への医師や看護師その他専門職の派遣、医療機器の共同利用など、持てるリソースを地域に解放する。非常に難しい、でも、誰かがやらなければならない献身的なリーダーシップを期待したい。

及ばずながら、PROJECT LINKEDは、自らの<本来>の存在意義に則った原理原則を貫く、そんな病院の応援団になりたい。

画像提供:PIXTA

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    NPO法人看護の広場の事務局長を努めています。看護職のみなさんがつながり、これからの超高齢化社会のキーパーソンとして活躍される一助ができればと思い努めていき...

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